2019年4月/現場で感じる不動産市況(4月成約状況、融資動向など)

    本記事は公開1~2ヶ月前に配信した不動産投資メルマガの抜粋です。

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    イレギュラー案件が通りにくくなった?

    4月に入り、各金融機関の方針についても注視しておりましたが、全体としては大きな変更は無いものの、イレギュラーな案件が通りにくくなったという話は増えました。

    総じて言えば横ばいもしくはやや厳しめになったと考えております。

    一方、都心で高額の物件に関しては、何件も成約予定という話を聴きましたので、一般法人や富裕層向けの融資は積極的に行っていく意向を感じます。

    4月のレインズ

    先月のメルマガで3月のレインズ成約件数を掲載させて頂きましたが、何名かのお客様から「とても参考になります」とのご意見を頂きましたので、4月の成約件数も掲載させて頂きます。

    傾向としては3月と変わらず、直近の勢いはなくなりましたが、中期(10年)で見ればやや微増です。

    一都三県全体では4月は合計18件成約に対し、3月は23件成約で前月比約80%となっています。
    (厳密には4月27日までの27日分を計上の為、日数を補正しますと前月比約90%となり、3月との乖離が少ないのが特徴です)
     
    また、上記成約事例について個別にいくつかご紹介させて頂きます。

    収益不動産の成約事例(レインズ抜粋)

    ①麻布十番駅5分 昭和57年RC 4.6億 
     土地約83坪  建物約158坪
     成約利回り3.77%

    ②用賀駅12分  平成20年RC 1.95億
     土地約60坪  建物約97坪
     成約利回り5.4%

    ③桜上水駅2分 平成11年RC 1.824億
     土地約60坪  建物約100坪
     成約利回り6.2%

    ④豊田駅13分 昭和48年RC  1.68億
     土地約300坪 建物約250坪
     成約利回り9.5%

    ⑤戸越公園7分 平成31年木造 1.599億
     土地約55坪  建物約60坪
     成約利回り6.2%

    ※詳細情報をご希望でしたら個別にお送りさせて頂きます。

    場所が良かったり、利回りが良かったり、積算が出たりなど何か1点でも突き抜けている案件は、需要が多く価格が下支えされている要因だと思われます。

    融資動向

    4月以降の方針変更について2社の動向を参考までにお送りさせて頂きます。

    まず、X銀行につきまして、担当者から聞いているのは足切りラインがより上がったという事です。具体的には年収3千万円、純資産1億以上が一つの目安と聞いています。

    実績のあるお客様には積極的ですが、特に1億以下の融資については与信コストに見合わない為か、消極的になってしまったようです。

    また、先日Y銀行が来社され、今後の融資方針のご相談がありました。

    現在は築浅木造の融資が出やすい設計ですが、今後は築古RCも取り込んでいきたいようです。(融資年数は55年-経過年数)

    すぐに審査部の基準が変わるというわけではないようですが営業側としては積極的融資をしたいとのことで、一律融資ではなく、売主、管理会社、修繕状況などを加味して、どんな会社からの持ち込みであるのかなど総合的に判断し、信頼できる案件であればより実行しやすいとのことでした。

    他行に関しましてもこれまで以上にどの会社から持ち込まれたのか、管理会社はどこなのかをチェックし、審査に反映すると思われます。

    各種経済指標と今後の予測(日銀フォワードガイダンス、債券、株)

    4月25日、日銀はフォワードガイダンスの修正を発表しました。日銀の発表が不動産市況に与える影響は大きいと思います。
     
    今回の修正について、時期を明記したことがポイントですが「少なくとも2020年春頃まで」と修正したことについて「強力な金融緩和の継続を明確にすることが重要だと判断した」と説明しています。

    足元の融資環境は良いとは言えませんが、ここ最近の過剰融資と比べての話であって、基本的な日銀の姿勢は金融緩和延長ですので、大きな下落となる可能性は低いと推測されます。

    一方、気になるニュースとして低格付け社債への資金流入があります。

    これまで日銀が資金供給オペする際に受け入れる担保として社債を使う場合はシングルA以上でしたが、トリプルB格以上に緩めると発表されました。

    債券市場関係者は沸き上がっているようですが、米国などではハイイールド債(リスクの高い債券)の比率が高まっていると聞きますし、個人的には潜在的なリスクが積み上がっていく懸念も感じます。

    また、株価ですがリーマンショック以降、中期的に上昇をしてきたものの平成の30年間では約26%の下落という結果です。

    世界と比べるとダウ工業株30種平均は30年前と比べて12倍となっており、日本との違いは歴然としています。

    物価が上がらない事は良い一面もありますが、経済大国としての日本の存在感が薄れる事はさみしいことだと感じます。

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