2019年5月/現場で感じる不動産市況(5月成約事例、売買・融資動向など)

新富裕層向けの収益マンション

本記事は公開1~2ヶ月前に配信した不動産投資メルマガの抜粋です。

目次

スルガ銀行と新生銀行が提携

5月13日、スルガ銀行は新生銀行と包括提携する方針を固めました。

それに反応して株価は一時的に上昇したものの、現時点では発表前の水準以下に下落しております。りそなやSBIが提携に踏み込まなかった事も一因かもしれません。

アパートローンの延滞率も増加しているようですので、各金融機関も融資先を慎重に選別していると感じます。

日銀・黒田総裁のフォワードガイダンス

また、ポジティブなニュースとしましては、日銀の黒田総裁が17日、内部調査会にて講演しフォワードガイダンス(金融政策の先行き指針)について言及しました。

その中で、「少なくとも20年春ごろまで」という期間を明確化しているものを「その時までに得られたデータや情報を用いて判断する仕組み」と強調し、「今後の情勢次第では、この期間を超えて現在の低金利を維持する可能性がある」との見解を述べています。

今後も低金利が続く可能性を示唆したことが不動産価格の安定に繋がると思われます。

5月の成約事例

都心部と遠隔地、築古と築浅での価格差が広がっていると感じますが、具体的に5月の成約事例をご紹介させて頂きます。

2019年5月 レインズ成約事例(抜粋)

①浦和駅11分 平成3年S 1.7億
 土地80坪  建物115坪
 成約利回り7.0%

②京成曳舟3分 平成27年S 3億
 土地120坪  建物185坪
 成約利回り5.2%

③池袋10分  平成31年RC 2.26億
 土地40坪   建物82坪
 成約利回り5.2%

④木場2分   令和元年RC 1.98億
 土地25坪   建物70坪
 成約利回り5.4%

⑤駒澤大学10分 平成9年RC 1.85億
 土地43坪  建物73坪
 成約利回り5.5%

5月の特徴としましては、全体として成約数自体が落ち込んだのと浦和駅11分を除いてはすべて徒歩10分以内という事です。

神奈川県の成約が0というのも特記事項でX銀行が引き締めに入ったという声もありましたので、多少は関連性があるのではないでしょうか。

昨年は積極融資がトレンドでしたので、一時期のY銀行のように反動があるものと思われます。

その他金融機関の動き

また、当社の取引先のお話では、Z銀行の融資が立て続けに行われたとの情報も得ています。(意外にも10億以上での融資とのこと)

また、P銀行への持ち込み案件が増加して待ちが生じているようですので、昨年とは異なった金融機関の融資実績が見受けられます。
 
株価同様、適温相場が継続しておりますが、一部の不動産会社では在庫処分の動きもありますので、6月の四半期決算に向けての売却情報が入りましたら随時ご紹介させて頂きます。

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