前月比150%!活況な不動産市場
6月が四半期決算の会社も多く不動産会社を中心に仕入・販売の動きは活発であったように感じています。(レインズ成約件数は前月比150%↑)
※5月はGWの大型連休がありましたので、その点は考慮する必要があります。
特に某上場不動産会社は全販売物件の値下げに踏み切り成約ラッシュとなりました。
しかしながら、融資状況も大きな変化は無く「駅近」「築浅」「高積算」の切り口で魅力的な物件が選ばれ、臨界点を超えると一気に反響が増えるといった印象があります。
①大岡山駅7分 昭和61年 RC造
4.55億 土地約163坪 建物約305坪
成約利回り6.2%
ポイント:土地163坪、接道良好
留意点:残存14年
②学芸大学駅8分 昭和54年 RC造
2.7億 土地115坪 建物230坪
成約利回り8.0%
ポイント:学芸大8分、土地100坪超
留意点:旧耐震
③練馬駅4分 平成6年 RC造
2.15億 土地73坪 建物97坪
成約利回り6.5%
ポイント:駅近、外観・設備◎
留意点:単身間取り中心
④阿佐ヶ谷駅9分 平成3年 RC造
1.5億 土地102坪 建物92坪
成約利回り6.7%
ポイント:土地100坪超、南阿佐ヶ谷駅5分
留意点:第一種低層住居地域(容積100%)
⑤池上駅16分 平成6年 RC造
1億 土地57坪 建物 72坪
成約利回り8.2%
ポイント:利回り8%超
留意点:駅15分以上、事務所有
⑥読売ランド前駅2分 平成18年 RC造
1.8億 土地48坪 建物106坪
成約利回り6.3%
ポイント:駅2分&平成18年築RC
留意点:打ちっぱなし
※確認はできていませんが、土地100坪以上の物件は買い替え特例需要での成約も考えられます。

6月の特徴としましては、5月の落ち込みの反動もあり、大幅に成約数が増加しました。また、東京とその他3県との格差も広がりつつあり、成約数にも表れています。
融資動向
X銀行のアパートローン再開、Y銀行の融資基準見直しというニュースがありました。まずX銀行ですが、N支店の特別チームのみ5月末から融資相談受付を再開しました。
ただし、今までのイメージとは異なった基準の為、参考までに記載させて頂きます。
- 融資エリア:東京都内限定
- 金利:2.0%~3%前後
- 融資年数:耐用年数+α(総合的判断)
- その他:中間省略への融資NG
フルローンのハードル高い
法人NG、個人で団信付
現時点では相談受付のみで実行は無い為、今後の実績を確認できましたら共有させて頂きます。
一方、サラリーマンをメインターゲットに木造などの融資を行っていたY銀行ですが、実質融資ストップとなっているようです。某不動産会社の話ではもう融資できないという通知があったようですが、Y銀行の正式回答は「基準を見直していますので審査に時間がかかる」との回答でした。
自己資金を入れざるを得ない融資環境の為、高レバレッジ戦略が難航しておりますが、法人や相続対策、事業用資産買替ニーズは旺盛で今後も自己資金比率の高い購入層の成約が市場をけん引するものと思われます。
国債利回りの動き
執筆時点での10年国債利回りは-0.15%と引き続き低い水準を維持しており、2016年の最低水準を目指す勢いです。
また、長短逆転の現象も起きており、3カ月後より10年後の方が安心という矛盾が生まれていますが、もはやニュースにすらならないぐらい常態化しております。

これ以上の金利下落は金融緩和の副作用も大きいですが、止めようとするとさらなる円高に繋がりかねません。
ドル円も105円が視野に入り株価も低迷していることから、現金化して不動産へ自己資金を投下する事を迷われている方も多いのではないでしょうか。
情報銀行が誕生
今月26日、三井住友信託銀行やフェリカポケットマーケティングが初めて情報銀行として認定されました。
情報銀行とは、個人が利用してよい企業や目的を決めたうえでデータを提供し、データを活用した企業が見返りとして個人に合わせたサービスや商品を用意し、メリットを提供する枠組みです。
https://www.nttdata.com/jp/ja/services/information-bank/
情報銀行はどのような収益を生み顧客にとってどんな意味を持つのか、まだまだ手探りの状態だと思いますが、私たちの個人情報がいくらの値付けになるのか気になるところではあります。
大阪でのG20でも今後の在り方について議論されると思われますので、貿易摩擦問題と併せて注視していきたいと思います。
