2019年8月/現場で感じる収益不動産市況(今月の成約事例、売買・融資動向など)

    本記事は公開1~2ヶ月前に配信した不動産投資メルマガの抜粋です。

    目次

    思ったより価格が下がっていない?

    夏季休暇前は不動産会社も休みムードで比較的動きは少なかったのですが、月末にかけて9末決済案件が増えてきました。増税及び半期決算ということもあり、各社売却目標を定めているのも一因です。
     
    ただ、思っていたよりは価格が下がっていない印象です。要因としましては、中・長期で融資を引いている会社も増えており、低金利下でリファイナンスも順調であることが挙げられます。

    後述の成約事例にも表れておりますが、投資効率の観点からは疑問がある物件も驚きの価格で決まっているのが実情です。

    8月の円高・株安の影響も気になりましたが、今買えているのは、保有資金が潤沢で格付けが高く外部環境の影響が少ない方であると思われます。

    マネロン規制スタート前の駆け込み需要も

    また、9月以降は確率的にもやや円安へ戻す可能性があるのと「GPIF」(年金積立金管理運用独立行政法人)の外債比率アップによる事実上の為替介入も指摘されていますので、相場も少し安定すると考えます。

    香港デモと関連があるかは不明ですが、直近で聞いた利回り3~4%での成約事例は台湾人や中国人などの海外勢が買主とのことで、資金逃避先として日本の不動産が選ばれている可能性はあります。

    最近、金融機関が準備に追われていると聞いていますが、10月以降マネロン規制が厳しくなりますので駆け込み需要もあるのではないでしょうか。

    8月のレインズ成約事例

    2019年8月 レインズ成約事例(抜粋)

    ①西大井駅5分  平成元年 RC造
      売出価格3.6億⇒成約価格3.5億
      土地73坪  建物207坪
      成約利回り4.3%
       ポイント:品川区西大井駅3分、角地
       留意点:和室あり、残存17年

    ②恵比寿7分  昭和62年 S造
      売出価格3.56億⇒成約価格3.2億
      土地64坪  建物88坪
      成約利回り4.5%
       ポイント:土地60坪、人気の恵比寿7分
       留意点:鉄骨の為、残存0年

    ③浅草駅7分 平成4年 S造
      売出価格2.28億⇒成約価格2.28億
      土地30坪  建物150坪
      成約利回り6.2%
       ポイント:商業地域、大規模修繕済、外観〇
       留意点:残存7年、間口狭い

    ④鷺ノ宮駅7分 平成15年 S造
      売出価格1.65億⇒成約価格1.65億
      土地約70坪  建物約68坪
      成約利回り6.5%
       ポイント:大通り沿い、オートロック有
       留意点:検査済無
      
    ⑤沼袋駅6分 昭和60年 RC造
      売出価格1.58億⇒成約価格1.4億
      土地40坪  建物88坪
      成約利回り約7.5%
       ポイント:7%越え、東南角地
       留意点:残存13年

    ⑥橋本駅3分 平成7年 S造
      売出価格1.5億⇒成約価格1.5億
      土地96坪  建物94坪
      成約利回り4.0%
       ポイント:リニア予定駅至近、ダイワハウス施工
       留意点:利回り4%

    8月の特記事項としましては、お盆などの長期休暇の関係で取引数自体は減少しておりますが、GWのあった5月と比較しますとやや少ない程度ではあります。

    相変わらず売り物件は多い印象ですが、先月の1135件からやや在庫が減少しております。

    それはありなのか・・・驚きの成約事例

    都心・新築・駅近で利回り4%はまだ理解できますが、耐用年数が残っていない築古物件においても利回り4%台で成約している事は正直驚きです。いくらで売れるのか読み切れないほどにマーケットリーダーの入替が激しいのかもしれません。

    逆に言えば、融資を利用しない又は自己資金割合が高い取引が増えているので、レバレッジ・資金効率という観点だけでは測れない不動産売買が顕在化しているのだと思います。

    金融機関の動向

    X銀行は7月から融資受付開始しましたが、本日時点では、本承認の実績は0件とのことでした。

    またY銀行などは過去の融資内容をチェックしているようなので、一般論としましては、しばらく慎重な融資スタンスが続く見込みです。


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