8月はジャクソンホール会議と米国のテーパリング(金融緩和縮小)に注目が集まりました。
8月27日に行われたFRBのパウエル議長の講演では、年内にテーパリングを開始するものの、早期の利上げには慎重な姿勢を見せています。
その結果、大きなサプライズもなく、市場への影響は限定的で、利上げはまだ先になるという安心感として投資家は受け取ったようです。

年内のテーパリングを想定した場合、金利上昇要因になりますが、国債発行減少によってテーパリングの影響を吸収する一面もあるため、むしろ国債需給が改善するのではという意見もございます。
今後、予想以上に米国の物価が上昇した場合に、利上げ前倒しの警戒感は残ります。しかし、欧州や日本との金利差を考慮した場合、米国だけが大幅に金利を上げることも難しいと思われます。
(金利差が広がれば米国債が買われて金利が下がる方向に動くため)
そのため、もうしばらくは物件価格の緩やかな上昇相場は続くのではないでしょうか。