2021年9月/現場で感じる収益不動産市況

    本記事は公開1~2ヶ月前に配信した不動産投資メルマガの抜粋です。

    目次

    取引活況!9月末特需が旺盛です!

    今期も上期の最終月である9月末特需が旺盛で、当社でも月末の契約、決済が立て続けにございました。

    某大手不動産会社は月末の最終週だけで30件以上の契約があるとのお話があり、また、金融機関からも9末融資は必達です、というある意味嬉しい悲鳴もありました。

    投資用不動産ローンも活況

    不動産市況は融資環境との相関関係が強いですが、直近の投資用不動産ローンのピークである2017年からのトレンドに反転上昇の兆しがあります。

    融資も活気づいています

  • 今一番融資に積極的な銀行であるA銀行は、アパートローン残高は6末時点で1兆8110億円となり、前期比3%増加。
  • B銀行も6末時点で1兆204億円で前期比4%増加と、大手地銀は攻めの姿勢に転じています。
  • また、C銀行は4月~6月の3か月で約100億の融資を実行し、前期比100%増加(2倍)となっております。
  • 2017年はほとんどの方がフルローン融資が可能で、それゆえオーバーローンやレントロール改ざんなどの問題も発生しました。しかし今は違います。

    当時と比べると、現在はかなり健全な審査をされているように思います。

    最近の傾向として保有資産のエビデンスだけでなく、どのようにして今の資産を築いたのか、その背景やストーリーがポイントになっております。

    その他、A銀行コベナンツ融資を筆頭に、各金融機関は初期融資手数料とセットでの融資条件提案が増えていく見込みです。
    長引く低金利と価格上昇によって、保有期間が短くなる案件も増え、長期融資を前提としている金融機関としては、金利収入の確保が難しいものと思われます。

    不動産投資ローン
    出典:2021年9月3日 日経新聞

    当社プラン・ドゥは「中古・RC・郊外」の物件に特化しているので、この分野での成約事例や相場観は日々アップデートしておりますが、想定通りの価格で成約する物件もあれば、なぜこんなに高値で決まったのだろうか、と思うような物件も増えております。

    不動産はレバレッジをかけられるのが強みですし、レバレッジやIRR(内部収益率)などの投資指標は重要ですが、

    買い手候補全員が同じ基準で検討するわけではないので、別の基準で購入する競合の方、例えば投資指標にこだわらない資産家などとも競争をしなければなりません。

    そのため、購入したいと思った物件について、現金客と競って買い負けてしまったという話をよく聞きます。

    仮に1億円の物件を金利1%で資金調達できたとしても、10年間の金利負担は約1000万円となり、現金で買う方と競合する場合、1000万円のハンデを背負うという見方もあります。(税金への影響は除く)

    そのため、単純に利回りや立地で判断するのではなく、管理も含めて様々な観点から将来性を判断する重要性が増していると思います。

    オフィス市場との比較

    一方で、オフィスの需給バランスについては新規大量供給予定もあり、空室率が増加すると予想されております。

    オフィス空室
    出典:2021年9月7日 日経新聞

    オフィスは賃料のボラティリティーが高いので、需給バランスや市況を注視する必要があります。

    テレワーク需要が根付くのか、もしくはオフィス需要が戻るのか、それによって求められる間取りや立地、内装、設備も変化するでしょう。今後も難しい局面が続くものと思われます。

    対照的に賃料安定のレジデンス

    レジデンスは賃料の安定(粘着性)が魅力です。

    これはオフィスには無い大きな強みです。

    『新富裕層のための戦略的不動産投資』でもご紹介させて頂きましたが、背景には日本の賃金が欧米諸国に比べて安定しているという構造的な事情があります。

    もちろん、デフレのデメリットもたくさんありますが、賃貸マンションへの投資という観点からすると、日本の居住用不動産マーケットが世界的にも割安、不況に強いとも見れるのではないでしょうか。

    賃金が伸び悩む
    出典:2121年9月9日 日経新聞

    レジは広めの間取りが人気

    今後は、テレワークの浸透による入居者様の選好性がポイントになりそうです。

    直近の動きとしては、やはり広めの間取りが好まれるトレンドは続いており、「格上げ引っ越し」として日経新聞でもご紹介されておりました。

    引越し需要
    格上げ引越し
    出典:2021年9月5日 日経新聞

    9月のレインズ成約事例

    続いて9月のレインズ成約事例についてご紹介させて頂きます。

    1都3県の成約件数としましては昨年対比で約126%(成約数増加)で、8月と比べても増加しております。

    • 2021年8月成約数:18件
    • 2021年9月成約数:29件

    ※9末の成約が反映されるまでタイムラグがありますので実際はもう少し増える見込みです

    レインズ在庫は1111件(平成元年築以降、1億~5億、都内、重複有)先月の1126件からの増加しており、昨年の9月とは同程度です。

    プラン・ドゥの不動産
    レインズより当社集計

    また、今月も下記レインズ成約事例からいくつか抜粋させて頂きましたので、ご参考までにご覧ください。9月は平成バブル期のRCマンションの成約事例が多くありました。

    2021年9月 レインズ成約事例(抜粋)

    ①「八千代台」駅 徒歩7分 平成1年 RC造

    売出価格9,800万円⇒成約価格9,300万円

    土地51.59坪 建物132.58坪

    成約利回り⇒約9.6%

    ポイント:駅徒歩7分、利回り9.6%、バストイレ別

    留意点:店舗あり、賃料3万円後半(家賃に対する修繕費比率が高い)

     

    ②「豊田」駅 徒歩13分 昭和62年 RC造

    売出価格9,990万円⇒成約価格9,750万円

    土地80.15坪 建物120.52坪

    成約利回り⇒約8.8%

    ポイント:利回り8.8%、全面タイル張り

    留意点:残存13年RC

       

    ③「中野新橋」駅 徒歩6分 昭和37年 RC造

    売出価格1.35億⇒成約価格1.25億

    土地61.87坪 建物93.98坪

    成約利回り⇒約8.3%

    ポイント:駅徒歩6分、修繕工事実施済み

    留意点:築59年(旧耐震)

     

    ④「南与野」駅 徒歩9分 昭和63年 RC造

    売出価格1.98億⇒成約価格1.75億

    土地173.19坪 建物245.51坪

    成約利回り⇒約8.3%

    ポイント:三方接道、管理状態〇

    留意点:残存14年

     

    ⑤「小菅」駅 徒歩5分 平成2年 RC・S造

    売出価格4.4億⇒成約価格4.05億

    土地264.98坪 建物384.77坪

    成約利回り⇒約8.2%

    ポイント:駅徒歩5分、土地面積800㎡以上

    留意点:1F・2F事務所あり、鉄骨部分あり

     

    ⑥「学芸大学」駅 徒歩10分 平成2年 RC造

    売出価格1.85億⇒成約価格1.85億 ※満額

    土地39.19坪 建物59.46坪

    成約利回り⇒約5.3%

    ポイント:角地、目黒区アドレスで賃料6万弱

    留意点:利回り5.3%、3点ユニット

      

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