不動産投資、特に中古RCマンション投資では融資が一番のハードルになります。
そこで中古RCマンションの専門業者として、いま最も「中古RCマンション融資に強い」金融機関をご紹介します。
下記を前提条件とします。
- 一棟RCマンション
- 築20〜35年
- 物件価格1〜5億円
- 買主の属性:年収2000万円〜/金融資産5000万円〜
※詳細については、当社と面談を済ませた投資家様にのみお伝えします。ご希望者はお問い合わせください。
地方銀行A
-長期・1%・フルローンも可能
8月・9月・11月と、ここ最近当社で一番融資アレンジ実績のある地方銀行さんです。
「コベナンツ付融資」を積極的に行っている金融機関さんで、初期費用や保有期間中の制限がかかるものの
- 融資期間30年前後
- 金利1.0%前後
- フルローン ※別途コベナンツ手数料が発生
など各条件が非常に魅力的で、中古RCマンション投資との相性が抜群です。

なお最近の特徴としては、
・融資ハードルがやや上がった(ご年収よりも資産重視。既に複数物件を保有していると評価が厳しめに)
・融資年数がコンサバに(目安:RCの場合は60年-築年数)
といった形で、当初と比べるとやや条件が厳しくなってきている印象です。
しかしそれでも、特に「一棟目」を買われる方にとっては大チャンスであると考えております。
こちらの地方銀行さんはお借入れの多い「賃貸業に慣れている方」よりも「初めて一棟物件を買う方(=お借入れの少ない方」の方を好む傾向にあります。実際当社の最近の成約も、全員が新設法人を立ちあげて1棟目のRCレジをご購入された方々です。
新設法人の1棟目の方であっても上記のような好条件で融資を受けることが可能と言うのは、今後の買い増しを見据えても大きなアドバンテージになると考えます。
地方銀行B
-既存客なら0%台半ばも
元々不動産に強い地方銀行さんです。11月・12月と、直近でも当社で融資アレンジ実績がございます。
こちらの銀行さんは地方銀行Aとは対照的に、新規参入のハードルが上がり、既存の付き合いを非常に大切にしております。
新規のお客様は・・
まず新規参入のハードルについて申し上げると、「本人のエビデンス確認」に非常に慎重になってきている印象です。
- 保有している全ての通帳の直近1年分の履歴を提出すること
- 資産管理会社での借り入れを希望する場合、法人の住所が本人と関係のある住所(ご自宅など)であること
- 完全に新規の持ち込みでは無く、取引実績のある不動産業者やお客様の紹介であること
などが条件となってきております。
既存のお客様は・・・
その一方で、「既存の付き合い先」についてはかなり柔軟な対応をしてくださっております。
実際に弊社管理物件のオーナー様が、中古RCマンションで融資受けた際は、「0%台半ば」という非常に低い金利レートでした。
こちらのお客様は外資系企業にお勤めのいわゆる「エリートサラリーマン」ですが、アパート物件から始まり長期的な関係を気付いた結果、この市況下でも有利な条件で融資を受けております。
「貸せる人には貸したい」という本音が特に強く見れる金融機関さんですので、どのような形で打診に持ち込むかが一層重要になっている印象です。
地方銀行C
-融資期間を延ばすなら
直近で当社で融資アレンジ実績は無いものの、定期的に情報交換をさせていただき、11月は本審査承認の一歩手前まで進めてくださるなど、不動産融資への積極姿勢が見られる地方銀行さんです。
ただ融資可能な属性のハードルは上がっており、借入する物件価格の半分近い金融資産を持っていることが条件となります。
こちらの金融機関さんの大きな特徴は、
- 法定耐用年数を超えた融資期間が可能
- 融資基準が明確で融資条件の目途が立てやすい
という2点です。
法定耐用年数を超えた融資期間
例えばRCの場合だと60年-経過年数が融資年数となります。築30年の物件で30年融資が可能となるため、
郊外エリアで利回りが上がってきたRC物件との相性は良いです。
融資基準が明確
また後者については、「物件の所在するエリア」と「お客様の金融資産額」によっておおまかな融資条件が決定されます。そのため融資打診の段階である程度正確な収支表を作成することが可能となるのです。
ただ、上記の他の地方銀行さんと比較すると、最低金利が1.5%からと少々高く設定されております。
それでも融資期間を延ばしてCFを得るという買い方は他の金融機関さんではなかなかできませんので、選択肢の1つとしては有力候補です。手数料も0.55%(直近実績)と、コベナンツ融資と比較しても割安です。
地方銀行D
-初期手数料で条件緩和
11月末に当社で融資アレンジをさせていただいた金融機関さんです。
直近はあまり積極的に融資をしておりませんでしたが、「イニシャルで手数料を取る代わりに条件を多少緩和する」という
地方銀行A様と似たようなスキームで、中古RCマンション投資に融資をしていただけました。
こちらのお客様はその銀行から融資を受けるのは始めでしたが、お知り合いからの紹介だったことや年収3,000万円超の士業の方とご属性も良かったため、
- 自己資金10%以下
- 融資期間残存年数+5年以上
という好条件でした。
(いきなり相談に行くと、自己資金15%以上かつ残存年数内でないと融資不可能、と言われる金融機関さんです)
ちょっと話は逸れますが、最近はイニシャルで手数料を取る融資や、ヘビーテール融資(返済期間終了後も残債が残る)といった形で通常よりも条件に融通を効かせる形の融資が増加しているようです。
「残存年数に縛られた融資」から脱却したいとする各金融機関の思惑を感じます。
いまや築38年でも新耐震基準で建築された物件ですし、特にRCレジの場合は設備の劣化があるとは言え十分に使用価値があります。今は条件付きではあるものの、少しずつ緩和されいくことを願います。
金融機関さんのご紹介は以上になります。
総論 〜必ず紹介経由で〜
個人投資家に向けての融資は、引き締め傾向にあります。
特に最近になって、金融機関さんから「今までだったら融資できていたのですが・・」とお聞きする機会が増えました。
かぼちゃの馬車事件から数年が経ったとはいえ、その後もたびたび起こる不正融資問題や、コロナ禍で不動産業全体への融資の優先度が下がっている影響もあり、特に「投資家」向けの融資は厳しい傾向にあります。
今月に入ってからお話をお伺いした金融機関さんも、
- 初見のお客様だと金利は2%台から
- 今は土地を持っている人(=地主など)でないと融資が厳しい
- 支店は積極的でも本部で自己資金3割は欲しいと言われる
といった形で前向きなお返事をいただく金融機関さんはほとんどいらっしゃいませんでした。そのため新規で融資を受けるのはかなり厳しいと言ってもいいでしょう。
ただその一方で、「とはいえ貸せる先には貸さないといけないんですよね」という声も随所で聞かれ、審査本部と現場との間で温度感に違いがあるようにも感じました。
私の感覚としては、各金融機関さんは従来以上に「その人に貸す理由」を重視しているように思います。従来のように「お客様の属性と物件のスペックが良ければ貸す」というだけでは無く、
- どのような経緯でこの金融機関にたどり着いたのか(紹介◎)
- 将来的にどのような資金運営をしていきたいのか
- 将来的にその金融機関とどのような付き合いをしていきたいのか
これらを総合的に判断されているような印象です。
こういった状況ですので皆さま投資家様に置かれましては、新規で飛び込むのではなく、私たちのような仲介業者を経由した「紹介」の形でアプローチするのが賢明です。ご要望があればお申し付けください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
※金融機関の詳細は当社と面談を済ませた投資家様にのみお伝えします。ご希望者はお問い合わせください。