2020年6月/現場で感じる収益不動産市況

    本記事は公開1~2ヶ月前に配信した不動産投資メルマガの抜粋です。

    目次

    不動産市場は活況!

    先月末の時点で株価は勢いよく戻っていたものの、不動産売買がどうなるか不透明な部分もありました。しかし6月の実績を振り返りますと、株価の戻りに呼応するように不動産売買市場も活況になったと感じます。

    当社プラン・ドゥでは…

    私の担当する仲介営業チームでは、6月は2件の成約(取引総額約5億円)となりました。

    ちなみに2件とも融資承認済となっておりますが、富裕層に対する融資姿勢の表れだと思います。

    (成約物件は当社が専門にしている首都圏の中古レジで、一つは大手地銀でフルローン&金利1%以下、もう1つは信金で持込から承認まで3週間というスピードでした)

    一方、レインズ成約事例を見ましても取引数が増加していることがわかります。(詳細は下記参照)

    昨年と同水準の取引数とまではいかないまでも、売却及び購入のご相談が増えていることを考慮しますと、7月も増加することが予想されます。

    消費税還付の駆け込み需要も

    買い需要を支える一つの要因として消費税還付狙いの購入需要があります。お客様からは「今だからこそ買いたい」というお声も頂きます。

    ※当社は消費税還付を推奨しておりません。違法ではありませんがグレーゾーンであると当社は考えているからです。

    消費税還付を受けるためには9末までの決済が条件ですが、引き渡しまでのスケジュールから逆算しますと、できれば7月中の契約、遅くとも8月中の契約が望ましいと思われます。

    もちろん、消費税還付の為に買うというのは本末転倒ですが、今年中、もしくは半年以内には購入したいという目標があればも一案かもしれません。

    9末までの間は特に土地建物按分をどうするかが売買のポイントになりますので、売主は免税事業者か按分の希望はあるのか、など確認しながら取引を進めるのが良いでしょう。

    しかし新築物件の売れ行きは厳しい

    その他、売買の動きで個人的に感じるのは新築物件の売れ行き鈍化です。

    もちろん、販売が順調な会社も多いと思いますが、以前は殿様商売的な雰囲気を感じた会社が営業に来たり、普段は表に出てこないような売主の物件を見つけたりと変化を感じます。

    要因として考えられるのは、法人の買い需要の落ち込みです。

    コロナ融資で現金保有率は増えましたが、投資判断を保留にしたり、現金流出を抑える方針になった会社も多いと思います。

    これまでは

    ①新築×法人(減価償却狙い)

    ②新築×中国人

    ③新築×相続対策

    の3本柱がありましたが、①と②の需要が低下し、③が底堅いという印象です。

    当社のビジネスモデル(中古×郊外×RC)的には問題無いので、引き続き仕入・販売・仲介ともに攻めの姿勢でいきたいと思います。

    賃貸需要は都心→郊外

    また賃貸需要については、止まっていた引越し需要が戻った事もあり、都心から郊外への流れが増えてきたように感じます。先行きの景気不安もあり、都心好立地でより高い家賃の部屋に住むというよりは、郊外で家賃を抑えようという方が増えたのだと思います。

    テレワークは一時的な対策という考えから構造的な働き方改革へと移行したことも、人の住まいの選択に影響を与え始めているように感じます。

    最近では「DX(デジタルトランスフォーメーション)」というキーワードを耳にする機会が増えましたが、不動産業界でもIT重説、オンライン内見など加速度的に進んでおります。

    思った以上に抵抗が無かったというお話や予想以上にお客様から受け入れられたと感じる企業が多いようなのでさらなる構造改革によってゲームチェンジャーが現れるのではないでしょうか。

    家賃の滞納増加にどう備える?

    今後の留意点としてはやはり滞納増加が上げられます。

    当社でも少しずつ増えておりますが、短期的に改善するというよりは長期戦になると予想します。

    税理士の方々へお話を聴きますと、皆揃って今後の業績が不透明な会社が多いとおっしゃっていますし、信金へのヒアリングでも緊急融資が収束した後の返済能力は不透明とのお話が多いです。

    したがって給与所得の増加は期待できず、それに応じて家賃支払いも滞る可能性はあります。

    基本的には保証会社加入を必須としておりますが、長期的には保証料の増加によって入居者及びオーナー様への負担がしわ寄せされる可能性もあり、入居審査(質)と集客(量)のバランスは注意していきたいと思います。

    6月のレインズ成約事例

    1都3県の成約件数としましては昨対比で半分程度ですが、5月の落ち込みからは急回復しております。

    • 5月成約数:3件
    • 6月成約数:16件(先月比530%)

    成約事例を個別で見てみますと、積算評価が高い物件、都心・築浅など、メリハリのある分かりやすい物件が人気があることが分かります。

    また、価格も下がっているとは言えず、利回りも表面4%~8%の幅で抑えられているのが特徴です。

    2020年6月 レインズ成約事例(抜粋)

    ①東浦和駅 徒歩24分 平成6年 RC造

     売出価格2.98億⇒成約価格2.5億

     土地約453坪 建物約420坪

     成約利回り約7.8%

     ポイント:積算約3.2億(7000万円超過)、満室

     留意点:徒歩24分(駐車場完備)

    ②経堂駅 徒歩6分 平成7年 RC造

     売出価格1.98億⇒成約価格1.95億

     土地約64坪 建物約83坪

     成約利回り約6%

     ポイント:経堂駅6分、角地

     留意点:築25年(残存22年)

    ③町屋駅 徒歩5分 平成21年 RC造

     売出価格3.1億⇒成約価格2.98億

     土地約57坪 建物約156坪

     成約利回り約5.8%

     ポイント:築浅RC(残存36年)、町屋5分、満室

     留意点:積算比率50%弱、家具家電付の部屋多数

    ④都立大学駅 徒歩6分 平成2年 軽量鉄骨造

     売出価格2億⇒成約価格1.95億

     土地約87坪 建物約81坪

     成約利回り約5.1%

     ポイント:両面道路、土地87坪(土地のみで坪約220万)

     留意点:築30年で耐用年数オーバー

    ⑤幡ヶ谷駅 徒歩11分 令和2年 RC造

     売出価格2.765億⇒成約価格2.645億

     土地約58坪 建物約96坪

     成約利回り約4.8%

     ポイント:新築RC、募集開始から2週間で満室

     留意点:積算比率約50%

    ⑥中野駅 徒歩3分 平成23年 S造

     売出価格2.28億⇒成約価格2.28億 満額

     土地約39坪 建物約71坪

     成約利回り約4.4%

     ポイント:中野駅3分、築9年

     留意点:エレベーターあり

    レインズ在庫は1126件(平成元年築以降、1億~5億、都内、重複有)、先月の1127件から横ばいです。


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